まほエル第三弾発売に添えて

ディレクターズノート第一弾

魔法少女ザ・デュエル「新世界秩序」発売おめでとうございます。 
発売を祝して、まほエル(立ち上げ時のユーザー投票で決まり、今となっては定番と化した略称!素晴らしい略称ありがとうございます)フォロワーの皆様に感謝を込めて今までのシリーズを振り返って、ディレクターズノート的なものを寄稿したいと思います。
少し長くなりますが、お付き合いいただければ幸いです。

魔法少女 ザ・デュエル ディレクター 池田



 ★ まほエルの原点

「かわいい女の子のカードが並んでいくのは、それだけで楽しい。」 
何を今さら?と思われるかもしれません。
 普通、カードゲームは出したカードがバンバン墓地に置かれていくゲームです。
 凶悪な絵柄のモンスターたちがそうなるのは、爽快感があっていいのですが、 かわいい女の子がバンバン墓地に落ちるのは寂しい・・・ しかもお気に入りの娘であればなおさらです。 
「とにかく、お気に入りのかわいい女の子が並んでいって(墓地に落ちず)勝っても負けても楽しいカードゲームを作ろう」 全てはそこから始まりました。 

この先は第一弾・コラボレーションブースターパック・第二弾とこれまでに販売した商品を振り返ったのち、今回発売した第三弾の魅力について語っていきたいと思います。 
振り返り部分がとても長いので、、、第三弾のことが早く知りたい方は最後までスキップしていただいてもOKです(笑) 

== 目次 ==




 ★ 第一弾 「開幕☆魔法決闘」2017年10月6日 

・ゲームデザイン
初期弾なので、ブロック玩具の基本セットのようなセットです。 
明確に「カッコいい救急車をつくろう!」みたいなものはなく、なんでも作ることができます。
そういえば聞こえはいいですが、ある意味デッキ構築のとっかかりがないのは事実です。
 最近は兎に角わかりやすさが求められるので、最初の弾からデザイナーズデッキ(デザイナーが意図して組ませようとするデッキ)が多いですが、それではカードゲーム自体の寿命も短く、追加されていくセットもそのようなものを連続していかざるを得なくなり、単調になってしまう傾向があります。 
今後の追加セットを面白いセットにするために、最初の弾はいかに懐深くデザインするか。 
(誤解を恐れずに言えば・・・いかに特徴なく作るか!)
基本セットには特徴をなるべく与えず、様々な要素を広く浅く含ませておけば、 第一弾をベースに様々な拡張性を持たせることができるので、追加セットは楽しくなりますし、第一弾は定番のアイテムとなります。 
そんなわけで第一弾は、単属性デッキのみでバランスをとっていました。 
が、、、上級者プレイヤーにあっという間に攻略方法(他属性コントロール)を発見されてしまい、(カードゲーマ―達の能力はさすがでした!)「優しくしてね」を停学処分(禁止カード)にせざるを得なくなりました。
カードパワー的には強くないのですが、これを使いまわすデッキと対戦しても、楽しさを得られにくいのと、対戦時間が長くなるのが理由です。 
「優しくしてね」は他のカードと交換できますので、お楽しみに!  

・イラストデザイン
まずは見惚れる美しい背面、カード枠をじっくり見ていただきたいです。
様々な意匠が施され、細部を見れば見るほど新たな発見があると思います。 
背面スリーブ(絶賛発売中です!)は光沢によって、ステンドグラス感がアップしていますので、ぜひ入手してください。
怪異はモンスターカードです。
じゃあモンスターカードって表記しろっ!ってツッコミが聞こえてきそうですが、これには理由があります。 
なるべく短い文字数で、且つ世界観にあった表記を探し求めた結果、【怪異】を選択しました。 
イラストは魔法少女をより際立たせるためにおどろおどろしいデザインにしましたが、これは日本のプレイヤーに不評でした…(海外では好評でしたが!)
そのため第二弾からは、魔法少女とは別デザインの可愛いイラストに方針変更しました。 魔法少女たちは、かわいいのはもちろん様々なタイプがそろっています。
お気に入りの子が必ず見つかったと思います。
属性ごとの仕様はお伝えしながらも、絵師先生がたにお任せしています。 
名前や、性格なども絵師先生に考案していただいた魔法少女が大半です。
なぜなら、まほエルの舞台は学園ですから、様々な生徒が入学してくる様子を表現するために、また魔法少女たちに魂がこもるよう、絵師先生がたに設定までお願いいたしました。
おかげさまで素晴らしい生徒たちに囲まれることができました。ありがとうございます。
ちなみに魔法決闘はマギ・デュエルと読みます。 


★ コラボレーションパック「魔法少女育成計画」12月22日 

様々なコンテンツとコラボレーションを実施しているのは周知のとおりですが、 こちらの商品はパックまるごとの世界観が、アニメ「魔法少女育成計画」の中です。 
開発にあたり、アニメ全編をぶっ通しで4回以上見ました。 
感想は長くなりますので、ここでは控えますが(もちろんファンになりました!)
開発で気を付けた点は、元のゲームの世界観を損ねないようにすること。 
具体的に言えば、それぞれのキャラクターの特性を再現した能力を持たせるところ、 ゲーム全体としては、原作通りマジカルキャンディーの奪い合いをゲームの中核に据えて、魔法少女たちを大きく二つの勢力にまとめてデッキ作成をわかりやすく、且つ組みやすいように<共同戦線>という能力を導入しました。
この能力は今回の「マジカルドリーム7」はじめ今後も様々な世界観再現に役立ちそうな能力となりました。 カードパワー的には、この商品単体で作成したデッキがそれなりに強くなること、第一弾を使って強化できること、このセットのカードが他のデッキを強化できるパーツとして組み込まれること。
この辺りを注意しました。 コレクション性も高いので、ぜひ入手してみてください。

 ★ 第二弾 「π次元バトルロイヤル」2018年1月26日 

いよいよ通常弾のフォロー弾となるセットをリリース!
7人の新しいレベル2の魔法少女、そしてこの弾の大きな二つのテーマに触れないわけにはいかないでしょう。 
まずは、源平合戦がセット全体のテーマとなっています。この弾は第一弾とは違い、はっきりと方向性が示されているセットです。
2弾から参加したプレイヤーには情報が不足していますので、ここから始めたプレイヤーに二つのデッキを示して、1弾を入手してデッキを強化していく流れを示します。
もう一つは大きな反響を呼んだ「結魂」(けっこん)です。 
これは、もともと結びつきの強かった魔法少女同士が放つ魔法で、互いの魂をエネルギー融合させ、強力な怪異を呼び出します。
それぞれのカップリングごとに用意したシークレットカードの演出は大変な反響となりました。 
このとき、大会では平家デッキが多く使われるようになりました。 

この弾の発売と同時に行った「後期入学支援プログラム」についてもお話したいと思います。
「後期入学支援プログラム」は、対象商品をまほエル公認店舗で購入し、専用の用紙に貼り付け事務局あてに送ると、まほエル第一弾「開幕★魔法決闘」のパックが購入数と同数お手元に届きます!という販売促進キャンペーンでした。
1ヶ月間実施をいたしましが、小売店様を中心に大変不評でした。
こちらお詫びすると共に、状況を説明させていただければと思います。
この販促により、よりまほエルが盛り上がることが店舗様のご利益になると判断しての施策でございましたが、今後の展望にご期待いただき、第一弾を多く仕入れていただいた店舗様にはご迷惑をお掛けする結果となりました。
今後も第一弾はゲームのパーツとして需要があることをお約束するとともに、今回の販促キャンペーンでは第一弾の在庫の入れ替えや、サポートを実施しております。
お気軽に事務局にご連絡ください。
ちなみにπ(パイ)次元とは、3.14次元です。3次元から少しだけずれた空間で魔法少女たちは戦います。(公式サイトの漫画をぜひ、読んでみてください!)

★ 番外編 PRカード

まほエルには様々なコンテンツとコラボレーションした、PRカードも魅力の一つです。
それぞれはオリジナルのテキストを持ち、ゲーム環境を動かす役割を担っています。
今後はコラボレーションを交えながらも、今までのデッキやシステムの強化など役割を担い続けます。
(ここまでしっかり読んでくれた方にこっそりとヒント・・・結魂・・・揃えとけ・・)

 ★ 第三弾 「マジカルドリーム7」「新世界秩序~祝入学50回生~」 

さて、ようやく本編です。 まず、「マジカルドリーム7」ですが美麗なイラストは言わずもがな、非常に強力です。
まさに、ここからまほエルを始めるにはこれ以上ないくらいのデッキです。
初めての方も継続の方も楽しめますのでぜひお手に取ってみてください!
テーマはアイドル&バンドです。 
<DCT>という能力はDreame come trueを表しています。
具体的に言うと、第三弾には<努力>という特徴を持ったカードが登場します。
<DCT>は墓地の<努力>の枚数に応じて強力な能力が発動するスキルです。
つまり、アイドルやバンドが描くサクセスストーリーをゲームで表現しているのです。 
実際に強力なスキルなので、ぜひ楽しんでみてください。
「新世界秩序~祝入学50回生~」は今までの様々なデッキを拡張するマスターピースになるとともに、天狗(伝承の天狗も48種と記載されています!)デッキにどのようにアプローチをするかというテーマも含んでいます。
さらにさらに、第三弾にはとある隠し要素があります。
こちらも是非是非お楽しみいただけたら幸いです。 

★ 第四弾!? XXXXXXX
ああ、怒られる(笑) すでに第四弾の開発は完了しています。
なんといってもまず大きな目玉は、 第四弾には皆様の投票の結果が反映されます!お待たせいたしました!
どうぞフォロワーの皆様は応援した魔法少女たちの成長した姿をお楽しみに!
そして魔法決闘を一変させる新システムが登場します。 既存のカードも必要になってまいりますので、過去弾も揃えておまちください。  

★ 最後に
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。 
まほエルは勝敗に関係なく楽しめるTCGです(もちろん勝つのも楽しい!) 勝っても負けてもあなたの目の前にはお気に入りの魔法少女が並んで、あなたにこう語りかけます。 
「やったー私たちを導いてくれてありがとう!」 「く~!でもよく頑張った!次はがんばろう!」 対戦が終わった後は、ともに戦った魔法少女たちに目を向けていただければ幸いです。 
あなたの魔法少女たちは、あなたにどう語りかけましたか? 

 ♪ おまけ ♪
 「・・・何故だ?・・・何が起きている?」
 49回生学年主任の真賀志(まがしるす)は2年生に進級した生徒たちの定期試験の採点を宿直室で行いながら呟いた。
行いながらといっても、志の手先は動いていない。
志の開いた国語辞典から飛び出した文字のようなものが蠢き赤のソフトペンを走らせている。
49回生が受けた適正試験が最後の悪魔との契約だった。
魔法少女は既定の数字に到達し、49回生が卒業するころには志の任務も終了し、魔界に帰る予定だった。
つまり、50回生は“普通の高校生”の筈であるが、生徒はもれなく魔法の力を有している。
「しかも・・・あの魔力の源は・・・」 既に、志は50回生が有する魔法の力(オド)の源が悪魔の力ではないことを確認していた。
「あれは・・・聖なる力・・・」 志は自分の気持ちを落ち着かせるために、敢えて人間の言葉で音を発した。
志のスマートフォンが振動する。 

──(着信   真使幸彦)(ましゆきひこ) 

50回生学年主任からの電話に出た志は、数度相槌を打った後、電話を背広の内ポケットに収め、禍々しい灰色の煙に包まれて姿を消した。